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レアメタル 中国について

中国は、レアメタルの最大の産出国です。
例えば、ダイヤモンドの次に硬く、電球のフィラメントや、研磨や切削などに利用されているタングステンは、世界産出量の８５％程度を中国が占めています。
レアアースも、世界産出量の約９０％が、中国から産出されています。
その他のレアメタルも、アンチモン、バリウム、ビスマス、イットリウムなど、中国が大きなシェアを占めているものがたくさんあります。
近年の中国産業の発展に伴い、他国から輸入しているレアメタルもあるくらいに、中国国内でのレアメタルの需要は高まっており、レアメタルの輸出量が減少するのではないかと懸念されています。
もともと産出量が少ないため「レア」な状態となっているレアメタルですから、中国の供給政策や、採鉱や精錬設備のトラブルなどがあった場合は、価格の高騰や、日本に必要な量のレアメタルの確保ができなくなる可能性などもあります。

中国は、レアメタルの国内需要を満たすために、輸出規制を強化していると、ＷＴＯ（世界貿易機関）に提訴されたこともあり、中国のレアメタルに関する動向には、日本はもちろんのこと、世界が注目しています。
ハイテク産業の発展には欠かせないレアメタルですが、日中の外交政策がレアメタルに影響することも十分に考えられますので、日中間に存在しているさまざまな問題からも、産業界は目が離せないことでしょう。